2020年。年が明けてから徐々に、新型コロナウィルスが猛威をふるいはじめ、世界中の人たちがマスクをつけて街を歩くようになった
6月になった今も
雨の降る街に 嘴をつけた人たちの歩く姿がある
世界は変わってしまった。
もう元の生活には戻れないだろうと、だれもがいう
ソーシャルディスタンスやフィジカルディスタンスという
人と人との「距離」の問題が生まれ
少し前まで表現のテーマにもなっていたはずの身体性は
違う次元に入ってしまったように感じる
もしかすると、わたしたちは何か大きな勘違いで
世の中を変えてゆこうとしていたのかもしれない
生物であるわたしたちの身体性とは何か
わたしたちは自分が保有するウィルスや菌、ことば、力、
によって、大切な人や他者の命(身体)を奪ってしまう可能性がある
隣人は永遠に限りなく、他者である。
その意識と身体の捉え直しがなければ
本当の身体性にはたどり着けないのかもしれない